【獣医師が教える】成犬(1~6歳)向けドッグフードの選び方

犬の一生で、最も活動的な時期が1~6歳(人間の年齢:20~40代)です
飼い主と一緒に様々なところに出かけお互いの絆を深めることもあれば、同居犬がいる場合は一緒に遊びながら社会性を身に着けていく時期とも言えます。

犬種にもよりますが、散歩の時間も多めにとり、しっかりと運動をさせてストレスを溜めないようにしてあげましょう。よく運動すると筋肉の量も増え、毎日の消費カロリーは多くなります。そんな活動期の成犬には、カロリー補給が十分でき、栄養素がバランスよく配合されているドッグフードを選んであげたいですね。

この1~6歳の時期にしっかりと健康のことを考えた生活を送らせてあげることで、高齢期の過ごし方がかわってくるという点も意識しておきましょう!

 

犬種によって違う活動量と消費カロリー

一言で「成犬」といっても、犬には様々種類があり、体格や性格などが大きく異なります。
飼い犬に最適なドッグフードを考える際には、まず飼い犬の標準的な体格を知り、適正体重と基礎代謝を算出してみましょう。

【犬の種類と体格や特徴】犬によって1日の過ごし方もさまざま!

犬の体格は小型~中型~大型と大きく3つに分類されます。

分類基準は様々ですが、体重でおおよそ分けられています。成犬時の適性体重が、10kgより小さい犬を小型犬、10~20kgを中型犬、20kgを超える犬を大型犬と覚えておくと良いでしょう。

下記に、それぞれの体格を代表する犬種をあげてみました。

体格 平均体重
(kg)
特徴
(性格や1日あたり必要な運動量など)
秋田犬 大型 45~50 どっしりとした重厚感のある体格に加え、性格も従順でまさに忠犬です。1日1時間程度の、やや激しい運動が必要です。
ゴールデンレトリーバー 大型 29~34 優しい性格で、他の動物や人間ともよく遊びます。1日2時間程度の激しい運動が必要です。
シェットランドシープドッグ 中型 10前後 穏やかな性格だが、社会性はあまり高くないです。広い庭や室内などで自由に行動できる飼育環境が理想的。1日1回の散歩で運動量は十分です。
ウェルシュテリア 中型 10前後 人が大好きで親しみやすく、まさにコンパニオンアニマルの代表です。1日1回、リードでの軽い散歩で十分な運動量となります。
柴犬 小型 8~9 警戒心が強く、我慢強い性格で番犬にピッタリです。骨格はしっかりとして軽快に動き回ります。運動は1日1回の散歩と、できれば30分程度のやや激しい運動ができると良いでしょう。
トイプードル 小型 3~4 頭がよく、人にも懐きやすい性格です。運動は、開放的な室内で動き回る程度で十分です。気分転換に少し散歩するとより良いでしょう。

参考文献:全日本動物専門教育協会発刊「イヌ・ネコ 家庭動物の医学大百科」/獣医内科学<小動物編>

 

【消費カロリー】大型犬と小型犬ではこんなに違う!

上の表のように、大型犬と小型犬では、成犬の体重差が10倍近くあります。

当然同じ時間散歩をしても、大型犬の消費カロリーの方が多くなり、単純に1日に与えるフードの量を体重で計算すればよいというわけにもいきません。また、特徴にも書いたように、犬種によって性格が大きく異なります。

運動量が多い犬では筋肉も発達し、カロリーだけでなく栄養素としてたんぱく質も多く要します

 

【なりやすい病気】犬種によって頻発する病気も!

さらに、犬種ごとにかかりやすい病気というのもあります。

例えば、上の表のゴールデンレトリーバーやトイプードル、そして柴犬はアトピー性皮膚炎を発症しやすいことで知られています。


アトピー性皮膚炎の犬には、オメガ3脂肪酸を多く含む食事を与えることで症状を緩和することができることから、頻発犬種では発症していなくてもオメガ3脂肪酸を多く含んだフードを選ぶことで予防効果が期待できるなど、フード選びも工夫すると良いでしょう。

他にも、関節や腰などを痛めやすい短足系の犬種では、骨や関節を強くするためにタンパク質に加えて、カルシウムやリンもしっかりと含まれているフードを選ぶと良いですね。

 

【犬は社会性動物】単独飼育と多頭飼育でも運動量が大きく変わる!

さらに、犬種や性格だけではなく、飼育環境によっても消費カロリーが異なります。

犬は社会性動物で、多頭飼育の場合は比較的仲良く他の動物と遊ぶ傾向にあります。また、飼い主さんと一緒にボール遊びやフリスビーをしたり、さらには泳いだりする犬もいます。

単独飼育で室内からほとんど出ない場合と比べると、消費カロリーに大きな違いが生じるのは明らかですね。

 

成犬におすすめのドッグフード

ここまで、犬種や飼育環境などによって「消費カロリー」や必要な「栄養素」が変わってくるということについて説明しました。

それでは実際に、成犬にはどういったドッグフードを選ぶと良いのか、栄養素やカロリー別におすすめのドッグフードをご紹介したいと思います。

 

「高たんぱく×高カロリー」高栄養なドッグフード3選

大型犬や、中型犬でも自由に動き回ることができる環境で飼育されている場合や、他の動物と一緒に遊ぶことができる環境の場合は、毎日の消費カロリーは多くなります。

そこで、まずは十分なカロリーが摂取できるドッグフードを選ぶことがポイントです。またこの時期にしっかりと筋肉をつけておき、脂肪がつきにくい体質にすることが、老犬期も健康に暮らすことができる秘訣です。

そのため、栄養素としては良質なたんぱく質が豊富に含まれている点も確認しましょう。

☆適した犬種:大型犬、活動量の多い中型犬

カロリー
(100gあたり)
粗タンパク質 特徴
ファインペッツ 440 kcal 27.1 % 国産・無添加の安心に加え、100gあたりのカロリーが非常に高いのが特徴です。ヒューマングレードの素材にこだわったフードで、初回お試しの量が多いのも魅力的です。
オリジン
(original)
394 kcal 38 % カロリーは100gあたり400 kcalに満たないですが、粗たんぱく質が38%以上も含まれています。原材料の80%が肉と魚です。
ティンバーウルフ
(オーシャンブルー)
406 kcal 34 % オリジンに匹敵する高タンパク質量で、こちらは原材料の80%を魚が占めています。(肉をメインにした商品もあります。)全てグレインフリーでアレルギー対策に最適です。

 

「高たんぱく×カロリー控えめ」バランスの良いドッグフード3選

中型犬で単独飼育やそれほど運動量の多くない犬や、小型犬の場合は、とくに「高カロリー」なフードを選ぶ必要はありません。

どちらかというと肥満予防のためにも、カロリーがやや控えめのものを選ぶと良いでしょう。栄養面では、筋肉や骨の維持はもちろん、毛並みを美しく保つためにも、良質なたんぱく質と脂質を含んでいるバランスの良いフードを選びましょう。

避妊や去勢手術をして、やや太りやすい体質になった犬にもおすすめのフードです。

☆適した犬種:大人しい中型犬、小型犬、避妊・去勢後

カロリー
(100gあたり)
粗タンパク質 特徴
カナガン 361 kcal 33 % 無添加・グレインフリーのプレミアムフードとして広く知られている人気のフードです。何といっても、粗たんぱく質を含む栄養素、カロリーがバランス良く犬種や年齢を問わず使いやすいです。
ナチュラルチョイス
(ワイルドレシピ)
380 kcal 32 % ナチュラルチョイスの小型犬用シリーズで、チキン・サーモン・ラム・鹿をそれぞれメインとした4種類のラインナップが用意されています。犬はあまりフードへのこだわりがないため、ローテーションするなど工夫次第で栄養をバランス良く摂取できます。
モグワン 344 kcal 28 % 蛋白源としてチキンとサーモンを約半分ずつの割合で含んでおり、栄養がバランスよく摂取できます。粗たんぱく質は28%と十分ながら、カロリーは控えめです。ダイエット中の犬や、避妊・去勢後の肥満が心配な犬に良いでしょう。お試し100円からも魅力。

 

 

【体験談】雑種の場合、適性体重(体格)はどのようにして判断するの?

ここで、私がまだ獣医学を学ぶ前の小学生の頃の体験談をお話ししたいと思います。

私は小学4年生のとき、草むらに捨てられていた犬を拾って連れて帰ったことがあります。生後何か月くらいたっているかはっきりとわかりませんでしたが、まだ小さな子犬でした。


色は白で、顔つきは日本犬でした。すでに我が家には紀州犬がいたため、その子も何となく紀州犬に似ているように感じ、紀州犬(中型犬)と同じくらいの大きさまで成長すると勝手に思い込んでいました。

実際は成犬になっても柴犬より小さく、サイズとしては小型犬であったことがわかりました。しかし、「大きくなるはず」だと思い、毎日「大きくなれ、大きくなれ」とドッグフードを他の先住犬と同じくらい与えてしまっていたため、1年後、もうこれ以上大きくならないということが分かった時にはダイエットさせないといけない体型になってしまっていました。

☆このように、雑種(MIX)犬を子犬の時期から育てる場合などは、成犬時の理想的な体格というものがわかりづらく、どれくらい体重が増えていけばよいのか目安とする月齢での平均体重もなくて管理が難しいですよね。

そんなときは、まず体高と足の太さを測ってみてください。

「体高」とは地面から背中の一番高いところまでの長さです。骨格によりますが、おおよそ体高の半分くらいの体重はどの犬も必要です。(例:体高40 cmの犬は、体重20kg)

ただし、極端に足や首が細い犬の場合はこの条件には当てはまらないため、同じような体格の犬種を探してその犬種の適正体重を参考に考えましょう。

「足の太さ」からは、おおよその成犬時の体格を予想することができると言われています。

足が太いと大きくなり、細いと小さめだと言われています。やや極端な例ですが、生後2か月の秋田犬と生後8か月の柴犬の体格(体重7kg前後)はほぼ同じですが、足の太さは全然違います。

2か月の秋田犬の子犬を拾ってきたのに、顔つきや大きさなどから8か月くらいの柴犬だと思って育てていると、成長した時の衝撃は大きいですよね。

私の体験談と合わせて、雑種(MIX)犬の適性体重を予想する方法についてお話しました。雑種(MIX)犬を育てる際の参考にしていただけると幸いです。

 

【犬種や飼育環境で違う】成犬向けドッグフードの選び方

犬には、小型犬から大型犬まで多くの種類があり、同じ成犬でも体格や性格、運動量も異なります。
また多頭飼育の場合や、飼い主さんと一緒に激しい運動を楽しむなど活動的な犬の場合は、消費カロリーも多くなるでしょう。

毎日与えるドッグフードには、「高タンパク×高カロリー」なもの、「高タンパク×低カロリー」なもの、特定の栄養素を多く含んだもの、グレインフリーや無添加、ヒューマングレードといった高品質なものまで、様々な種類があります。
それぞれの犬の性格、飼育環境、年齢等に合わせて最適なフードを選んであげましょう

おすすめとしてご紹介したフードの中には、初回お試しができるものもあります。

気になったフードはぜひ一度試してみて、成犬期(1~6歳)に長く安心して与えることができるフードを見つけてあげてくださいね。

このサイトでは他のおすすめドッグフードについても解説していますので、併せてご覧いただけますと幸いです。

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