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愛犬の老化によって起こる行動パターンは何故起こるのか?

 

病気らしい病気がなく、先に書いたような加齢に伴う老化現象の一環であると分かったからといって安心してはいけません。
人間でも高齢になれば体が言うことを聞かなくなり、家族や周りの人にケアしてもらわなければできないことが出てくるように、老犬も飼い主が介護してあげなければ命にかかわるような大きな怪我や病気につながるケースもあります。

愛犬は目が見えにくいことを飼い主に伝えることができませんし、歩き難いから散歩に行きたくないと思っても抵抗するのが精いっぱいで散歩を断ることができません。
飼い主が心配しないように、自分が我慢をすれば良いと考えてしまう愛犬もいるそうです。

愛犬は我慢するから老化を発見しにくい

老化による代謝機能の低下によって、活動するためのエネルギーが不足したり、細胞の再生が遅くなったり、病気に対する抵抗力が低下したりすることが老化現象につながってきます。


当然ですが、代謝能力低下の影響が最も早く現れるのは、体の中でもともと弱っている部分ということになります。
愛犬に老化が始まっているのではないかと疑うような年齢に差し掛かった時に、注意深く観察していてもなかなか気付くことができないというのが現実です。
足を引きずるように歩くのであれば足が痛いのを我慢して歩いているのだということが分かりますが、消化器や心肺機能が低下して苦しい時や、目が見えにくいというだけであれば、寝ている時間が長いと感じる程度しかないのかもしれません
人間も日によって気分が乗らずに一日中寝ていたいというときもあるくらいですから、寝ている時間が長いのを見ても「羨ましい」と思う程度で終わってしまうことも結構あります。
ちょっとした体のトラブルがあっても飼い主に気を使わせたくないと我慢されたりすると、普通でも見つけにくい体のトラブルが余計に見つかりにくくなってしまいます

老化を疑うべき4つのポイント

愛犬の最大の楽しみは、食べることと飼い主と一緒に散歩に行ったり遊んだりすることです。
子犬であれば新しいものや遊びを発見することが楽しみであり、元気いっぱいの成犬ならば走り回ることが楽しみであるという犬もいるかもしれません。
しかし、10年近く生きてきて様々な経験を積んできた老犬は、そんなにいろいろなことに興味を示すということはありません。
体に不自由な部分が感じられるときには、最大の楽しみである食べる時と、散歩に出かける時以外はあまり動きたくないというのが老犬の特徴です。
犬には自分に老化が始まっているということが分かるわけではありませんが、「何かおかしい」、「いつもと違う」と感じたときには体を休めるために寝ているというのは本能的な行動でもあります。
しかしながら、老化が進行すると最大の楽しみですら儘ならなくなり、不自由になった部分に対して飼い主が正しいケアをしてあげなければ老化がさらに加速することになります。
先に申し上げたように、老化現象は愛犬によって異なりますので、一概にこれがベストであるというマニュアルがあるわけではありません。
筆者の体験による「これは老化だな!」と感じた愛犬の行動パターンは、以下の4つです。

  • 排便・排尿のトラブル
  • 行動異常(動きが緩慢)
  • 皮膚・被毛のトラブル
  • 体温調節異常

 

これは我が家だけというわけではなく、比較的典型的なよくあるケースですので、知っておいて損はありません。

下痢や便秘、排尿の失敗は老化が原因で起こっているのかもしれません!

愛犬の老化で多い症状の一つが、便通・排尿のトラブルです。
必ずしも下痢というわけではなく、便秘になることもあります。
また、おしっこを失敗する、すなわち、してはいけない場所ということは分かっていても我慢できないということもあるようです。


犬の排便・排尿は定期的に無理やり出すというわけではなく、便意や尿意を感じたときに出るだけです。
そのコントロールができなくなる原因に、老化が原因である場合があるということです。

犬の消化能力は人よりも低い

体の大きさを考慮した上での話ですが、犬の消化器、特に、腸管は哺乳類の中で最も短いと言われています。
食べたものが消化されて、肛門の直前にある直腸に到達するのにかかる時間は9時間程度であり、消化器が未発達の子犬では直腸に到達するのに1時間もかからないと言われています
口はほとんど食べ物を噛み砕いたり割いたりするための道具で、食べたものが胃に到達するときの消化に貢献するのは胃酸です。
栄養素の吸収はもっぱら小腸が中心となり、ここで初めて肝臓や膵臓からの消化液に含まれる酵素が機能することになります。
人と暮らすようになり肉食性から雑食性に遺伝子が変化してきたといえども、消化酵素は不十分です。
消化器の構造や消化酵素のことを考えると、消化プロセスが短いということは、犬はもともと消化能力が低い生き物ということが言えるのかもしれません
そんな状態で、さらに老化によって消化機能が低下すると、便通トラブルが起こりやすい状態であるということは言うまでもありません。

排便・排尿の制御はどうなっているのでしょうか?

直腸に便が溜まって圧力がかかった時に脳に信号が送られて、脳が直腸の運動を促し排出することになります。
膀胱に尿が溜まると膀胱が膨らみ、ある一定量を超えると脳が排尿を促します。
ここにも、膀胱と脳の間の信号のやり取りがあります。
走ったり歩いたりすることによって直腸や膀胱にその振動が伝わると、便や尿が重力と振動によって直腸や膀胱に押しやられて信号が発せられることもあります。
他方、便意や尿意を感じても出してはいけないと判断した時には、肛門括約筋や尿路を閉めて一時的に我慢することもできます。

老化によって何が起こるのでしょうか?

老化によって信号の伝達がうまく機能しなくなると、便や尿の排出を脳が制御できなくなり、下痢や便秘あるいはおもらしを起こすことになります。
また、老化によって肛門括約筋の能力が低下している場合には、消化不良を起こしても排便を我慢することもできなくなりますし、便秘になれば力を入れて溜まった宿便を排出することもできません。
尿路を塞ぐことができなければ、意思に反して一時的な尿の我慢もできなくなります。
大腸の機能が低下すると水分吸収が正常に行われなくなり、下痢気味になるということも考えられます。
他方、老化によって動きが鈍くなると、振動によって直腸に便が送られることがなくなり、なかなか便意がやってこなくなることもありますし、そもそも食べる量が減っているために便が溜まらないということも老化による排便トラブルの原因になります。


また、便秘になった時に、便を柔らかくしようと水を飲む量が増えるということもあります。
大量に水を飲めば膀胱に尿が溜まるスピードも上がり、尿の頻度が高くなってしまう可能性もあります。
もちろん、愛犬の年齢に関係なく拾い食いという悪癖によって急に下痢をするということもありますし、誤飲によって固いものが腸を塞いでいるようなこともあります。
糖尿病になると水を大量に飲むようになりますが、加齢による臓器の機能低下やホルモン分泌の乱れ、ストレスなども頻尿の原因になります。
しかしながら、老化が原因である場合には、便通・排尿の異常は徐々に進行し、同じような状態が何日も続くようになります。

食べる餌の量や水を飲む量の変化に着目せよ!

下痢でも便秘でも便通トラブルというのは苦しいもので、痛みを伴うこともあるかもしれません。
頻尿にしても、トイレでできたときの飼い主の喜ぶ顔を想像すると、おしっこを失敗することが愛犬にとって大きなストレスになってしまいます。
そんな時に愛犬が独自でできることと言えば、食べる量や水を飲む量を変えることぐらいしかありません。
すなわち、餌を食べる様子や水を飲んでいるときの様子を注意深く観察し、量やスピード、あるいは、タイミングなどの変化から老化を予知できるケースも少なくありません。

  • 便意はあるのに便が出なくて苦しい便秘では、愛犬は餌を食べるのを控えようとして自然に食欲が低下することになります。
  • 少ない餌で満腹になるため、あるいは、便を柔らかくするために水を大量の飲むようになるケースもあるようです。
  • 下痢気味になった時に排便を我慢できなくて、あるいは、おしっこを我慢できなくて、失敗したときに飼い主に怒られるのが嫌で、動かずじっとしていることもあるかもしれません。
  • 自分の便の固さを見て、水を飲むのを控えるようになることもあるかもしれません。

便通異常に対しては食物繊維や乳酸菌を摂れば良いということは小学生でも知っているかもしれませんが、犬がそんなことを知る由もありません。
ましてや、与えられたものを食べることしかできませんので、飼い主がケアしない限り画期的に楽になるということはありません。

愛犬の異常行動は老化が進行しすぎている?

大好きな散歩に行きたがらない、散歩に出てもすぐに帰ろうとする、歩こうとせずに抱っこを要求するなど、これまで普通に楽しく散歩をしていた愛犬が徐々に散歩に出かけるのが億劫になってくるという背景には重大な問題が潜んでいる可能性があります。


もちろん、もともと散歩は嫌いな愛犬であれば、単純に甘えているだけというような行動もあるかもしれません。
また、散歩が楽しみというのは今まで通りでも、散歩中の行動がアブノーマルということが起こるかもしれません。

散歩に出かけたがらないケース

体の節々に痛みが出だす高齢犬になってくると、歩くのがつらいというケースもあるかもしれません。
また、排便・排尿異常のところでも説明したように、体にできるだけ振動を与えないようにして便や尿を我慢しようとしているのかもしれません。
一度トイレを失敗することで自分の体の異常に気付いてしまい、動くのが怖くなってしまっているというわけです。
そうなると、家で寝ている方が無難であると考えて、散歩に出るのが鬱陶しくなることがあります。
どんな場合も、単発であれば気分の問題であって老化を考える必要はないかもしれませんが、散歩に出かけるのに毎回苦労するような状態となると、老化が原因である可能性はかなり高いと考えた方が良いでしょう

散歩中の異常行動は・・・

散歩にはいつものように意気揚々と出かけるのですが、やたらと電信柱や路駐している車に衝突したり、溝やくぼみに足を取られたりすることが多いといった行動を愛犬に観たことはありませんか?
白内障を発症しかけているために徐々に物が見えにくくなっている可能性があります。


歳をとれば普通に白内障のリスクが上がってきますが、おやつの与えすぎなどで肥満気味になり、血糖値が高めになっている愛犬では糖尿病の影響で白内障を発症しやすくなっています。
また、通常の散歩は30分程度ですが、家を出て5分もすれば息が上がってしまっていたり、坂道を上るのが辛そうであったりするという場合には、心肺機能の低下が疑われますが、ここにも老化が関係している可能性があることは言うまでもありません。
加齢に伴う代謝能力の低下が心臓や肺を動かす筋肉の動きを緩慢にし、酸素不足から動きが鈍くなったり、足りない酸素を補うために呼吸が荒くなったりします。
当然ですが、肥満によって血液がドロドロになっていると酸素不足が起こる可能性はさらに高くなりますので、心肺機能の低下が加速されてしまいます。

毛が抜けるのも老化?!でも、それだけではありません!

折に触れては申し上げていることですが、犬はアレルゲンに対して敏感に反応します。
被毛に覆われているために分かりにくいのですが、よく掻いている場所の毛をより分けて皮膚を見てみるとただれた皮膚を見つけることがしばしばあります。


脚で掻いたりやたらと体を舐めたりしているという行動は、毛繕いをしているだけの時もありますが、あまりに頻度が高い時や、同じ場所の集中しているときには被毛の下にある皮膚炎を疑う必要があります
アレルギーには免疫反応が関係していますので、老化によって免疫力が弱くなったり免疫力の制御が効かなくなったりするとアレルギー性の皮膚炎が起こりやすくなります。

毛が抜けるのはアレルギー性皮膚炎の影響かもしれません!

ダブルコートの犬はシーズンによってやたらと毛が抜けることもお話しさせていただいておりますが、季節とは関係なく毛がやたらと抜けるときには、アレルギー性皮膚炎が起こっている可能性があり、放置すると円形脱毛症を起こすことにもなります
皮膚に傷がついたり口内の細菌が感染したりすると、皮膚炎が悪化してより抜け毛がひどくなることもあります。

顔を中心に見つかるできものは大丈夫?

顔近辺はもともと毛が短くできものができると目立ちますが、顔だけでなく全身に突起物ができる可能性があります。
若い時にもありますが、加齢とともに目の付近を中心に顔や体にできものが発生していることが多くなります。
色、大きさ、しこりの有無によって危険性は異なりますが、しこりがあるような場合は腫瘍が疑われます。
人間のがんは加齢とともに罹患率が増加しますが、犬も同じで良性であれ悪性であれ腫瘍が発生するリスクは、老犬の方が高くなります。
また、通常のできものは人間のニキビと同じで、皮膚の常在菌が皮脂に感染している場合もありますし、ウイルス性のものもありますが、免疫のトラブルを抱えている老犬では起こりやすくなるというわけです
通常のできものであれば、気にする様子がなければ放置しても問題ないケースもありますが、掻き破ったりするとひどい皮膚炎に発展したり、化膿したりしてくることもありますので動物病院を受診した方が良いでしょう。

参照元:めるてぃんぐぺっと 犬にできものが!色や大きさ、症状別に推測出来ることと治療やケア
http://meltingpet.me/dogs-boils/

気温の変化に弱くなっていませんか?

犬も高齢になると体温調節機能が低下するというのも、老化現象の一つです。
被毛に覆われている犬は、冬と夏のどちらが苦手かというと夏ということになります。
夏場の暑い時期に発汗がほとんどない犬は、口を開けて長い舌を伸ばすことで体の中の余分な熱を放出します。


舌の上の水分を気化させて気化熱で熱を放出するわけですが、より効率的に熱を逃がすために通常よりも水を頻繁に飲むようになります。
また、犬は雪の中を走り回るイメージが強く、大量の被毛に覆われていることからも寒さには強い動物です。
体の中に蓄えられている脂肪を熱に変える能力が人間よりも優れている犬は、冬場は脂肪を燃焼させることで体温を調節します。
便が緩くなったり、頻尿を恐れて水を飲むのを控えていたりする老犬は、熱中症になりやすいということになりますし、脂肪の燃焼を正常に行えない老犬は冬場の寒さに耐えられないということになります。

犬が寒がるのは甲状腺の機能障害があるのかも?!

外気温が下がると、甲状腺ホルモンの分泌量を増加させ、代謝が活発になることで熱エネルギーを発生させて体温のバランスを取ります。
甲状腺機能低下症という病気もありますが、老化によって甲状腺ホルモンの合成そのものが減少したり、脳からの情報伝達が遅くなったりすることで体温調節がうまくいかなくなるというケースもあります。
そんな時には人間と同じで、できるだけ体をコンパクトに丸めて熱が外に逃げるのを防ごうとしますし、外に出るのを嫌がったり寒さに震えたりするようなことも起こります。

老犬の夏場の熱中症は要注意!

気温が上昇する夏はもともと苦手な動物でもありますが、人間より体温が高い犬は口を開けて長い舌を伸ばすことで、体の中の余分な熱を放出します。
老化現象の一つに水を飲む量が減ってしまうお話をさせていただいていますが、老化によって下痢をしたり軟便が続いたりすると水を飲む量が少なくなり、夏場の暑い時期にさらに体温を調節できないことが起こりやすくなってしまいます。
また、老化によって頻尿気味になると排尿を失敗して飼い主に怒られることを危惧して、意識的に水を我慢してしまうということもあるかもしれません。
熱中症は年齢に関係なく起こる病気ですが、夏場に水を飲まないことで体温調節が効かなくなって熱中症になるリスクは、怒られた経験の多い高齢犬の方が高くなってしまいます。

参照元:Petwell 犬の病気辞典 犬の甲状腺機能低下症
http://www.petwell.jp/disease/dog/koujousenteika.html

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